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元競泳日本代表の私が少年院を訪ねる理由~ACADEMIA生の初めてのACTION~

HEROs

初めまして。
競泳元日本代表の竹村幸です。

スポーツを通して得られた自身の強みや価値を認識し、競技「外」の社会で広く活かす可能性を探り、新たな目標に向けて行動に移すプログラム「HEROs ACADEMIA

私は0期生として3ヶ月学ばせていただき、先日初めてのACTIONを起こしました。
ACADEMIAを通して学んだこと、受講して見えたやりたいこと、そして初めてのACTIONを通じて感じたことを書いていきます。どうぞ、宜しくお願いします!

<本人提供>

竹村幸:競泳元日本代表。大阪生まれ大阪育ち。8歳で競泳を始め、19歳で日本代表入り後、ワールドカップリオデジャネイロ大会3冠・アジア大会3位・世界短水路大会4位。2020年12月に現役を引退。2021年アスリートメンタルコーチ資格取得。現在は、水泳コーチ・アスリートメンタルコーチとして活動中。

ACADEMIAを受講して見えた、私の進みたい道

私は2020年12月に引退しました。
「これまでお世話になったスポーツ界に対して、恩返しがしたい」と思いつつも、自分のやりたいことも恩返しの方法もわかりませんでした。

そんな時、HEROsアンバサダーでシドニーオリンピック競泳日本代表の萩原智子さんからACADEMIAのことをお聞きしました。ACADEMIAのプロジェクトゴールである「アスリートが自分らしい目標を持つこと、競技外にも活躍のフィールドを広げて、新たな目標に向けて行動を起こすこと」という部分を見て、自分のやりたいことが見つかるかもしれないと思い応募しました。

ACADEMIAを受講し講義を通じて知見が広がり、自分自身を見つめなおすことができた3ヶ月間。人生で叶えていきたいことを改めて考えました。

そして受講生仲間との対話で、新しい選択肢がたくさん増えていきました。自分1人では考えつかないような思考やアイデアは、対話の中で生まれ視野が広がったように感じています。受講していく中で選択肢が増えてたからこそ、今は納得して新しい道に進めています。

対話ができるアスリート仲間にも出会えて、かけがえのない時間になりました。

ACADEMIA最終回の修了式では、これからのACTIONを発表。私の名前にも入っている「幸せ」を周りに届けることを軸に、さまざまな立場の人たちへ自分自身と向き合う時間や機会を作り、施設訪問やチャリティーイベントなど「対話を通して選択肢を増やす」活動をしていくことをお話しました。

HEROs ACADEMIA 0期修了式<本人提供>

初めての少年院へ、ここで出会うべきではなかった

修了式後、すぐに車いすバスケットボール元日本代表の根木慎志さんが湖南学院(少年院)で講演会と車いすバスケ体験会を開催された時に、サポートアスリートとして参加させていただきました。

私の育った街は、非行に走る少年少女が多い地域でした。中学生の時、数ヶ月の水泳の遠征から帰ってくると、友人は施設に入ってしまい学校にはいませんでした。寄り添えなかったこと、助けてあげられなかったことがずっと心残りとして私の中にあり、体験会への参加を希望しました。

その時に印象に残っている根木慎志さんの言葉があります。

「僕らがここで色々伝えられたことも縁だけど、ここで会うべきではなかったよね。この場所でなくて良かった。でも、それを受け入れてほしい。この後もここで苦しむこともあると思うけど、次の未来にその思いをぶつけてほしい。それを忘れないでいよう」

彼らと同じ時間を共有することで、「ここにいる理由を彼らが受け止め、未来へ強く歩めるよう応援したい」と強く思うようになりました。

根木慎志と3人のアスリートが少年院へ。 車いすバスケを通じ、彼らに伝えたこと

2度目の湖南学院

根木慎志さんの車いすバスケ体験後に施設を案内していただき、プールがあることを知りました。「水泳を通して彼らの力になれるかもしれない、アスリートメンタルコーチとして彼らに寄り添えるかもしれない」と思い、院長に相談をして5カ月後の8月に再度湖南学院へ。

講話では、「自分を知ること」の大切さと「ストレスとの向き合い方」をお話しさせていただき、在院生・アスリートの皆さんと一緒にワークをして理解を深めました。

・昨日の感情を3つ書く
・人生で叶えたい5つのこと

前回の訪問時に「辛い時はどう対処していますか?」と質問を受けました。
昨日の自分の感情に目を向ける時間を作り、「気づく・受け止める・対策をとる」この3つを意識して感情を整理し向き合い、自分自身を大事にしてほしいと伝えました。

「人生で叶えたい5つのこと」は、宿題として在院生に課題を出しました。自分の中で大事にしている価値観を考え、これから決断する状況が訪れた時、いくつかの選択肢の中から自身の価値観を大事にして決めてほしい、と。また叶えたいことが実現されるように行動し、明るい未来へ進んで欲しいと伝えました。

講演会の様子 一緒に参加してくださったOWSオリンピアン貴田裕美さんと現役選手の吉田冬優さん、そしてHEROs職員の小原翼さん、<提供:HEROs>

水泳の授業では、OWS東京五輪日本代表の貴田裕美さんと現役競泳選手の吉田冬優さんと授業を行いました。

・海で遭難した際のヘルプサイン
・現役選手による模範泳法
・速く泳ぐ為のドリル練習
最後は、アスリート3名・在院生・職員の方・翼さんとリレーをしました。

一生懸命話を聞いて難しいことにも果敢に挑戦する姿、そして最後のリレーでは仲間の応援をし、完泳後はそれぞれが健闘を労う姿に私も元気をいただきました。

講話・水泳を通して自分を知り、そして目の前のことに一生懸命になる楽しさを知ることで、彼らの更生の手助けになっていればとても嬉しく思います。

<提供:HEROs>

また水泳授業後には、湖南学院院長から少年犯罪の現状も伺いました。
少年たちが過ちを犯した背景には家庭や生活環境などの社会が抱える問題も影響しています。

今回、直接彼らの思いを聞き目をみて話すことで、寄り添うことの大切さを改めて実感しました。

社会に出た後も、彼らは孤独と戦うことになります。この現状と向き合い、構造を変えていくためのアクションも私なりに取り組めればと思っています。

これからもさまざまな立場の方々の選択肢を増やす活動を続け、より良い社会になるよう取り組んでいこうと思います。

これが私の社会への恩返しです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

<提供:HEROs>


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