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「翼がゆく」第8弾:IT企業株式会社Freewillに入った、ラガーマン

HEROs

(取材日:2022年2月8日)
「翼がゆく~スポーツの力を探る~」は、元プロバスケットボール選手の小原翼が、様々な分野に転身を果たした元アスリートに、インタビューする企画です。インタビューを通して、アスリートが何を考え選択し、歩みを進めているのかについて迫っていきます。第8弾として、今回は、元ラグビー選手で、株式会社Freewillで働く木村恵輔さんと、一緒に働く竹内さんにお話を伺いました。IT企業に勤める元ラグビー選手が、いつ何をどう決断し今に至っているのか、そして「アスリートならではの力」を紐解きます。

インタビュイー:木村恵輔さん
群馬県出身。3歳からラグビーを始め、大学・社会人で日本一を経験。引退後はそのまま所属企業で就職するものの、思い立ち、株式会社Freewillに就職。現在ブロックチェーン技術を活用したクラウドファンディングサービス「SPIN」を使ったプロジェクトの運営、営業に励む。

<本人より提供>

インタビュアー:小原翼
神奈川県出身。2017年~2021年までプロバスケットボール選手として活動し、2021年6月にBリーグ横浜ビー・コルセアーズにて引退。現在、日本財団HEROsでインターン中。

(以下敬称略)

安泰な環境の中に身を置くことが正しいのか

ーー木村さんのラグビーの経歴を教えてください

木村:群馬県出身で、桐生ラグビースクールで3歳からラグビーを始めました。高校は高崎にある東京農業大学第二高等学校に進学し、そこで花園(全国大会)に出場しました。その後は関東学院大学に入学し、1年時に大学選手権優勝を果たしました。大学を卒業後は2010年からパナソニックワイルドナイツに入部し、リーグ優勝4回と日本選手権2回優勝を経験し、2016年に退部しました。
社員選手として入社し、仕事とラグビーの割合が3対7くらいで、ラグビーがメインで仕事をしていました。
現役中、大きなけがをしてしまい、思い描いていたプレーができなくなってしまったことが、引退を決意した最大の理由です。引退後はそのままパナソニックに残り、営業の仕事をしていました。

 
ーー引退後はそのまま会社に残るのが一般的なんですか?

木村:社員選手のほとんどが引退後もそのまま会社に残ることが多いです。僕も入社当時はそのつもりでした。
 

ーーでも、木村さんは転職しましたよね?なぜでしょうか?

木村:パナソニックの社員として働く中、安泰な環境の中に身を置くのが正しいことなのか常に自問自答していました。そんな中、奥さんが「人生一度きり。悔いなく生きるべきだよ。」と僕の背中を押してくれました。大企業だったので転職することはかなり勇気が必要でしたが、「もう一度ラグビーのように夢中になれることがしたい」「新しいチャレンジがしたい」と思い、行動し、株式会社Freewillに転職することができました。

新しい日本代表でプレーする

ーー株式会社 Freewillでの働き方は?

木村:今の仕事はSPIN「スピン」というクラウドファンディングサービスの運営です。このSPINは地球の才能を育むストーリーファンディングとして世界各地の社会貢献型プロジェクトを数々立ち上げて、そのプロジェクトを立ち上げた発起人の方と支援者をつなぐプラットフォームになっています。SPINはブロックチェーンという技術を使い、支援金の流れを「見える化」しています。支援をした方の支援金が誰にいくら渡ったのかを見せることができるので、透明性を担保できます。そのため、支援をする側も安心して支援できることがSPINの大きな特徴です。

 ーー今のお仕事でスポーツが活きているところはどこですか?

木村:チームワークや組織の考え方を今の職場でも活かすことができています。ラグビーで培ってきた相手を思う気持ちや感謝する気持ちを忘れずにいることは、仕事においても同じなので、今までの経験が活きていると思います。
そもそもFreewillに入ったのは、代表の麻場が「もう一度ラグビーで花を咲かせようじゃないか」と言ってくれたことがキッカケです。ただ、Freewillに入ってみると、目の前でサービスが生まれ、イノベーションが起き、職場が国際色豊かで英語が飛び交っているので、本当にレベルが高くて大変です。でも「新しい日本代表でプレーする」かのような場所を見つけれたと思います。現役時代は、桜のジャージを着て日本代表としてプレーをすることを目標としていましたが、それを叶えることができなかった悔しい思いがあります。しかし今この舞台に立ち「日本代表としてプレーする=Freewillで仕事をする」という自覚と責任を持ちながら、日々の業務に向き合っています。
正直ラグビー一筋の僕でも拾っていただけるIT企業があることに驚きました。代表の麻場が言ってくれたのは、何か一つのことに取り組んでプロになるまで進んだ人は、組織の中でどれだけ役に立てるかを考えていると。
パナソニックを退職後、この環境に出会えたことに非常に感謝しています。ITやサービスを通じて、今までのスポーツの経験がすべて活かせることを代表の麻場が気づかせてくれました。

ーー木村さんの10年後の目標は?

木村:Freewillの一員として日本と世界の懸け橋となり、ラグビーを世界中に広めたいと思います。ラグビーはボール一つで人に元気と勇気を与えるスポーツであり、自分自身がそれを体感しており、その気持ちを一人でも多くの方に感じてもらいたいんです。大袈裟かもしれませんが、ラグビーで平和な世の中を作れると僕は本気で思っています。
ラグビーを辞めて今後ラグビーに携わることはないんだろうなとぼんやりと思っていましたが、またFreewillに入ってラグビーのプロジェクトを立ち上げ、神様が「ラグビーを活かしてやっていけ」と自分を応援してくれているように感じています。
もう一つFreewillはSDGsに力を注いでいる企業で、その中で自分自身も日頃SDGsに目を向ける機会が増えました。特に環境問題に興味があり、最近はプロギングというゴミ拾いとジョギングを合わせたフィットネスに月一で参加して、運動しながらゴミ拾いをしています。楽しみながら身近な環境問題に向き合うことが出来るので、一石二鳥です。将来的にはラグビーの普及活動に加えて、環境問題を扱うプロジェクトのリーダーをやりたいと考えています。


チームの精神的支柱

ーー続いて一緒にお仕事をされている竹内さんに話を伺いたいのですが、率直に木村さんの良さはどこにありますか?

竹内:先ほどチームワークの話にもなりましたが、チームの精神的支柱だと思います。年齢が若いチームなので、木村さんがかなりバランスを取ってくれています。チームが踏ん張らないといけない時にも、チームを引っ張ってくれています。あとは、ITとしても業界の流れも速いですし、会社としてもスピード感を求められるので、かなり大変だとは思いますが、未経験で入ってまだ1年くらいですが、営業の部分でもかなりのスピードで成長していて、結果も出しているのでチームにとって貴重な存在です。

 
ーーチームの精神的支柱になっている力はラグビーの力だと感じますか?

竹内:そうですね。それは絶対にあると思います。そこまで大きくない会社かつある程度厳しい業界で、対応力が求められる中で、踏ん張る力や改善を続けていく姿勢は、本気でスポーツしてきた人間だからこそ出てくる言葉やメンタリティ、姿勢だと感じますね。
 

ーー改善して欲しいポイントは?

竹内:めちゃくちゃ優しいんですよ。優しすぎて、遠慮している部分があると思うので、もっと前に出てきて欲しいなと思います。入社して時間も経ってきたので、もっともっとチームを引っ張っていく存在としてアクションを起こしてもらえると、もっとチームが良くなってくると思います。
木村:ありがとうございます(笑)

待っているだけではアスリートを活かそうとしている方たちと出会えない 

ーーアスリートに向けてメッセージ

木村:自分が今の世界があると知れたのは、勇気を出して行動したことにより、この世界に足を踏み入れたからです。ITを何も知らない自分が、ITのサービスやプロジェクトを立ち上げ、営業までしているなんて天と地がひっくり返ったくらいの出来事です。でも、ラグビーで培ったチームワークの精神が買われたことにすごく納得しています。
世の中には、何か一つをやりこんで突き詰めた人を、組織で活かそうとしている人が山ほどいると感じました。ただ、出会わないだけで、自分が知らないだけだと思います。待っているだけではそういった方たちと出会えないのです。
自分はセカンドキャリアでチャレンジしたいという思いがあります。元ラグビー選手として引退した後に、IT企業で働けることを自らが体現し、アスリートのセカンドキャリアのロールモデルとなることが、今の大きな目標です。ラグビーをしてきた中で、家族や支えてくれた仲間たちに恩返しがしたいです。

失敗の繰り返しが、10年20年と経った時に役立ってくる

ーー木村さんのように一歩を踏み出すためにはどうしたら良いと思いますか?

木村:僕は新しい第二の人生に進むんだと決めて、後ろを振り向かずにただただ進みました。新しいチャレンジをして失敗もあるかと思いますが、その失敗の繰り返しが、10年20年と経った時に役立ってくるので、色んなチャレンジをして、色んな失敗をすれば良いと思います。「当たって砕けろ」じゃないですけど、「倒れても倒れても何度でも起き上がって立ち上がってプレーするんだ」っていう気持ちで今毎日頑張っています。

ーー今楽しいですか?

木村:めちゃくちゃ楽しいです。めちゃくちゃ大変ですけどね(笑)。ただ色んな人がサポートしてくれるおかげで今の自分があるので頑張れています。

ーー木村さんにとってスポーツとは?

木村:『人生そのもの』ですね。3歳からラグビーをしてきて、ラグビーで培ってきた経験全てで自分が作られていると思うので、ラグビーというスポーツで得た経験が今の自分の全てだと思っています。

あとがき

まずは、IT企業と未知数なことに飛び込んだ木村さんがどういった人なのか興味を持ち取材することにしました。インタビューの中で、ラグビーに対する熱い思いを感じました。競技に対してのかかわり方は、色んな方法があり、必ずしも選手としてプレーすることだけがスポーツに関わる仕事ではないことに気が付きました。
木村さんが仰られた、出会いの大切さ、出会うために自らがアクションする大切さは身に沁みて感じました。待っているだけではいつまでたっても始まらない。何かしたいなら自らでアクションするべきだと私も思います。最近では、アクションすることで、いろんな方と出会うことができ、今までにない活動もできて、そのメリットを感じているからこそ、積極的に動き回れています。現役の時にはその行動を取ることができずにいました。やはり現役中の自分は視野が狭かったと思いますし、もっと現役中にできることがあったと思うばかりです。
木村さんはラグビー選手を引退しそのまま企業にいることができたにもかかわらず、一歩を踏み出しました。その勇気は本当に素晴らしいと思います。大抵、思いはあってもなかなか行動に移すことができないものです。
それに未知の世界のFreewillに入られて1年ほどで、チームの精神的支柱になるほど活躍されるのは流石だと思うばかりです。自分の意思で決定し行動している木村さんだからこそ、驚異的なスピードで成長できているのではないかと思います。
今後も木村さんの活躍に期待です。
今回の記事は、同じ職場で働く竹内さんからお話をいただき、このような機会が実現しました。竹内さんが声を掛けてくれなかったら、木村さんと出会うことができなかったと思います。竹内さんのアクションがあったからこそ、このような機会が得られました。やっぱり行動するって大事ですね。
改めて、木村さん・竹内さんありがとうございました!

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